私の脳はこれでできている!

株式会社ゲイズ 矢野雅也のblogです。

INCEPTION


初対面の人と仕事をするときに最初に話す言葉、
僕の場合多いのは
「実はね」
これは
「実はね、まだ全然打ち合わせして無いんですよ」
とか
「実はね、昨日の内にだいたい終わらしちゃったんですけどね」
とか
「実はね、今日何するか、まだナーンも考えてない」
名刺交換のすぐ後の会話である。
これは全然珍しい会話でも何でもない、英語でもactuallyという単語で
非常によく使われる言葉。
僕の場合はこの言葉によって、自分自身の深層意識の中に、
“この人とはいつも会っていて、かなり親しい間柄なのだ”
という潜入感を植え付ける、そうすると、まるで昨日までの続きのような、会話の切り出しができ、相手も、そんな僕の態度や声の調子から、長年の知り合いのような錯覚を起こすかもしれない。

何も、この映画のように、大掛かりに他人の夢の中に侵入しなくても、
人の深層意識に先入観、既成概念を植え付ける事はそう難しくはない。

何故か、人の行動や感情は情報の量と質、そして鮮度によって大きく左右される。
例えば、道を歩いていても、何かをしていても、人と話をしていても、
その場の判断に最も大きな影響を与えるものは、その時の情報なのだと思う。
周りの風景だとか、その時の前後の時間の流れの中で起る出来事等に関しては、脳の中で、頻繁にアップデートしなくても良い情報に分類されていて、ほとんどの人が過去の情報や先入観、そして固定観念で処理している。
夢の中で遠くの風景が見えなかったり、時間の感覚が無かったり、文字がなかなか読めないのはそのせいだ。
要は直近の情報が人に及ぼす影響が最も重要なのだ。

だから僕は初対面の人を目の前にする時に、30秒くらいの間で、その人との過去に於ける関わりを自分の中ででっち上げ、バーチャルなヒストリーを展開させて、その事によって生じる自らの感情をもとに、相手に話しかける事にしている。
この事が人間関係に何をもたらすか、興味がおありなら、是非試してみて欲しい。

この映画の中の体験を、感情だけ抽出したものがあるとすれば、まさしく同等の体験ができる。
そればかりではない、他人の深層意識の中に入り込むことが、そんなに難しくない事だという事を実感できる。

クリストファー・ノーランという人は、こんな事ばかり考えて、日々を過ごしているんだろうな。
彼の出世作『メメント』これもオススメです!!
| 見た映画 | 02:51 | comments(0) | trackbacks(0)
トイ・ストーリー3


子供の頃持っていたトイ人形
ロボット3等兵、珍犬ハックル、(今知ってる人いないだろうなぁ)、鉄人28号、
あとは陶器の猫の親子。
このメンバーで隊列を組み、家中を探検する。
敵はちょっとでかいゴム製の鉄腕アトム、足の裏の穴に木琴のバチをさして飛んでくるのだ。
みんなは、必死に防戦するのだが、敵はなにしろ10万馬力、でっかいし、あっという間に蹴散らされてしまう。
鉄人たちの闘いを尻目に、猫の親子はシェルターめざして必死の逃避行。
スリルに満ちた毎日だった。
そんなある日、猫のお母さんがミシンの上から転落、首のところから割れてしまった。
その日を最期に、トイ人形たちのアドベンチャーは終焉を迎える。
あまりにも悲しかったのだ。いくら後悔してもし足りない、残された子猫は悲しそうに俯いている。
セメダインでくっつけてみたが、よけい痛々しくて見るに耐えない。
暫く喪に服した後、僕の興味はマンガへと移行し、トイ人形たちは本棚でホコリを被る事に。

そして何年かが過ぎて、銀玉鉄砲が登場する、これは最強だった。
紙製の基地に立て籠るコンバットセブンに対し集中砲火を浴びせ、敵陣を殲滅する
コンバットごっこが友達の間で大流行し、本棚の人形たちは射撃訓練用の標的として、また日の目を見る事になった。
或るときのこと、バネを代えてよりパワフルに改造した銀玉鉄砲の威力を確かめようと、至近距離からの射撃ではじき飛ばされたロボット3等兵が、両手で顔を覆いながら棚から落ちていくのを見たような気がしたのだ。
割れちゃった猫の事が頭をよぎり、撃つのはコンバットだけにしようと固く心に決めた僕は、紙箱で、トイ人形たちの家を造り、保護する事にした。
ロボット3等兵はいつもニコニコしていたけれど、本当はつらかったんだろうな。
| 見た映画 | 13:49 | comments(0) | trackbacks(0)
アウトレイジ


先日、ある写真家の団体の会合の後の昼食の席で、
職能団体である以上は、皆で助け合ってお互いの生活の向上を目指すべきではないか、
という発言をしたとき、先輩の会員の方から
”あなたのいっている事は所詮絵空事に過ぎない。どのような世の中でも、
人が集まって作る組織には、人間同士の力関係からなるヒエラルキーの構造が全てで、
それに逆らう人間は排除される存在でしかないのだ”
と言われた。日頃から尊敬していた先輩からの一言だけに、その言葉はボディーブローのようなダメージを僕に与えた。
反撃!
もし、その社会が、国家や会社のように、自分がそこに依存している環境だったなら、その先輩のいう通り。ただ、みんなの会費を主な収入源として運営している団体のどこに、そんな力関係が存在するのだろう?
自分が払った会費の使い方に納得がいかなかったら、嫌だったらやめればいいのだ。
辞めてもよし、反対しながら会費を払い続けるもよし、全ては自分の判断と覚悟でしかない。
要は、自分がそこに何を見いだすかという事。
もし、何にも依存する事の無い生き方ができるとすれば、仮に国家だろうが何だろうが、
ヒエラルキーピラミッドに支配される事は無いのだ。
みんな自由に生きようぜ!
その自由を手に入れる為にこそ、常日頃の努力が大切なのだ。

映画「アウトレイジ」では、ヒエラルキーピラミッッドの頂点目指し、みんなで殺し合う。
結果は強い者でなく、ずる賢い者の勝ち。そして、その勝者も、よりずる賢い者に、その地位を追われる。
エンターテイメントとしては、この内容だったら「ゴッドファーザー」の方が百倍面白い。
見る者の脳みそを刺激して、そのイマジネーションをどれだけかき立てる事ができるのかが、作品の価値だとすれば、ここにはこの映画で描かれている事以上の者は何も無い。
椎名桔平がホントにかっこ良かった。
やっぱりカッコいいか悪いかが、いちばん大事かも。

| 見た映画 | 02:36 | comments(0) | trackbacks(0)
19710:10950』“so what change?”」


甘いかおり、
ベトベトした感触、
そして、溶け出して糸をひくアメ。

幼い頃の記憶である。
僕はたいそう人見知りな、それでいて憎らしいほどにませ腐った、
かといえば、うんざりするほど繊細で傷つきやすい、
おおよそめんどくさいガキだった。

大人の目線で世の中を眺め、
赤ん坊のような内向性で、他人を拒絶、かと思うと時にはそこそこ無邪気で可愛かったりもする。
そんないびつなレンズの持ち合わせしかない、何とも心もとない存在が子供だと思う。

そんな子供の時代に、実はひっそりと、そして取り返しがつかないほどに確実に、
世の中との関わり方を、人は決めてしまっているものなのだ。
子供のときに感じた、自分と他人との距離が、
一生かかって超えなければならないハードルだったりもする。
少なくとも僕はそうだ。
人とどう関わっていくかということが、僕自身の永遠のテーマであり、そしてトラウマでもある。

だらだらとした、重い湿った熱気の中で、
そんな事を考えながらも、実にのんびりと、そして心地よき時間を過ごさせていただいた事に感謝!

もう一方では、大人の作品が、
形に対して、それをはっきりと認識するのも、
ぼんやりと認識するのも、はたまた、その両方の混在として捉えるのも、すべては見る側に託されていて、しかしながら、どのような視点に身を置こうとも、
そこにおける存在そのものは、何の変化もしないのだと、
あらためて諭されたような、
そんな心温まる人生の一日。
| アーティスト | 02:30 | comments(0) | trackbacks(0)
SRサイタマノラッパー2女子ラッパー☆傷だらけのライム


初日の舞台挨拶の後、
映画館のロビーで、IKKUにサインしてもらった!!
誰かのサインをもらったのは多分、生まれて初めて!

“サインしてもらってもいいですか?”
“え〜、俺でいいんですか?”
“いつも応援してるから頑張ってね!”

むちっとした柔らかい手で握手しながら、
もの凄くニコニコしていた。

頑張るということは、今できる事をできる限りやるということ。

人に“頑張ってね!”と言った自分は、
今までに頑張ったことがあるんだろうか?
“できなかったことをできるようにする”
これを人は“成長”という。
でも頑張ることとはちょっと違う、
頑張らなくても不可能を可能にできるから。

まあいいか、まだ本気出してないだけさ。
| 見た映画 | 01:39 | comments(0) | trackbacks(0)
Aet Center OB club Photo Exhibition


女の人の裸を撮る時、
以外にドキドキしないものだ。
胸やお尻や、柔らかな曲線が、なぜが現実味を帯びずに、
被写体として、可能な限りの効率の良い表現を求めてそこに存在するからなのかもしれない。

自分に快楽を提供してくれる訳でもなく、
快楽を提供させてもらえる訳でもなく、

レンズの前でシャッターの音が響くのを待っている。

“写真なんか撮るよりもっと良い事をしようよ”
いってみたいなよそのくに。

自分の中の女の幻影なのか、
客観的なストーリーテラーとしての目線なのか
全くの造形物としての捉え方なのか
それは人それぞれ、

僕はやはり、できれば興奮し、鼻血をだらだらと垂れ流しながら、
湯気で曇ったファインダーを必死で凝視したい。

この世のものとは思えないほどのエロティックな景色の中で
まき散らす快感を味わいたい。

仮にホンのみじんたりともこんな気配を悟られたら最後、
変態呼ばわりされて、一生口きいてもらえなくなるのだ。

つらい、

今回の写真展「nude」では
僕が大学生のとき、本屋で立ち読みをしたカメラ毎日の、
それこそ横須賀さんや、沢渡さん、そして細谷さんたちによる、
全く大人の男女の世界、
興奮するよりただただひたすらかっっこいい!
あの時のあこがれを久方ぶりに追体験させていただきました。

要は、まだまだ僕は大人になれてないという事ですね。
| PHOTOGRAPH | 02:46 | comments(0) | trackbacks(0)
佐々木耕成「全肯定 OK. PERFECT. YES.」


こんなに美しい絵を見るのは久しぶりである。

81歳にして、再デビューを果たした佐々木耕成さんは、
「1960年代に「ジャックの会」等の前衛芸術運動で活躍し、70年代に渡米。ニューヨークで活動した後に80年代に帰国。その後ぱったりと美術界との関係を断ち、世界各国を放浪して暮らしていた。」
赤城山にこもり、外界との接触をいっさい断ち、看板描きで、暮らしていたという。
彼は言う
“何をやれば良いのかは、歳が教えてくれると思っていた。でもこの歳になってもまだ答えなんか無い”
大きな絵が多く、絵の具が足りなくて、ペンキで描いたという絵は、いいにおいがする。そしてなんといっても、恐ろしく爽やかで、そして明るい。
山小屋にこもっていても、彼の宇宙の、何と清々しいこと!
僕の眼には、空から見た、街の俯瞰図に見えるその絵は、
明るい建物と、中庭、そして道路。
アカプルコ、カンクン、シドニー、バンクーバー、
サマードレスを着飾った女たち、色とりどりのクルマ、犬、アイスクリームやポップコーンの香りが優しく流れて来る。

一見すると、典型的な、60年代の、抽象画のようであるが、スタイルは、彼の見て来た景色に過ぎない。その景色を顕しながら、自らの宇宙を描く。

これこそが、表現の本質なのではないか、目の前の景色は、そこにいる人の環境に過ぎないが、
その環境を描きながら、自らの宇宙を示す事、それこそが表現なのだと、強く、つよく教えられる気がした。
感謝!
| アーティスト | 02:35 | comments(0) | trackbacks(0)
熊谷守一


上手な絵は、なぜかどこかで見たような絵だったりする。
それは、良く描けた絵であって、中に入って行けるような世界は無い。

それは、書き手の意識であって、それを観る者の意識でもある。
巧く描こうと思い、技を尽くした絵と、脳みそが作り出した宇宙を表すために工夫を凝らした絵の違いであり、また優劣のみを追い求めるのか、はたまたそこに広がる世界に足を踏み入れてその景色の中に心を彷徨わせるかの違いでもある。

どちらでも良いと思うが、
作家が、人生を賭けて求め、描くものは、乾いた心をそっと浸す清冽な流れや、溢れるしずくをやさしく受けとめる、柔らかい土のようなものであって欲しいと切に願う。
富と名声を求めて描いたものは、所詮、富と名声の包み紙にすぎない。


写真も然り、脳の中に広がる空想世界で、音楽や、温度や、風の調べを伴って、夢物語を語りたい。


陽だまりの中の、かすかな寝息と、わずかに上下する背中、柔らかい毛並みに、しなやかな手足。


ネコにくらべてイヌは
人間の言うことに気をつかうので 
それほど好きではありません 
           熊谷守一

僕はイヌ派ですけど。
| アーティスト | 00:17 | comments(0) | trackbacks(0)
コクーン歌舞伎 第十一弾 「佐倉義民傳」


“SRサイタマノラッパー”のIKUが、何と、コクーン歌舞伎に登場!
「佐倉義民傳」とは、歌舞伎の演目で、350年前、千葉佐倉の名主が、佐倉藩国家老の暴政に耐えかねて、時の将軍徳川家綱公に直訴を決行、当時の御法度、直訴の罪に問われ、家族もろとも惨殺されたという、史実に基づいたお芝居。
勘三郎さん、また渋い出し物をコクーンで演るなあ、と思っていたら、ちゃんと仕掛けがしてあった。作詞を担当する、いとうせいこうさんに抜擢されたのは、IKUちゃんと、同じく映画の中で、おっぱいパブでバイトするMC TOMこと水澤紳吾。
江戸の庶民の装束で、ラップで語る、芝居の進行。何とまた、鬘の似合わぬ二人だけれど、やはり目頭がじーんとなるのは僕だけだろうか。
新宿タワーレコードのインストアライブで、ガチガチに緊張しまくってた、あのIKUちゃんが、コクーン歌舞伎の晴れ舞台でラップするなんて、こんどの主役はこのふたり。
よくぞまあ、ここ迄来れて良かったね!
中村座の芝居もさることながら、何といっても”号泣め〜ん!!”
| 舞台 | 03:10 | comments(0) | trackbacks(0)
SRサイタマノラッパー


高校生の頃、僕はビートルズになろうと思っていた。
男子校で進学校というガチガチの環境で、ビートルズの、自由なのびのびとした存在に、強く憧れていたのだと思う。
二光通販の月賦でギターを買い、部活もギター部だった。学園祭には、近隣の女子校から、沢山のファンが押し掛け、自宅にまで花を持った女の子が僕の帰りを待ちうけていた。
当然、テストでいい点などとれる訳がない。成績は中の下、先生たちからは、他の生徒に悪い影響を与える問題児として目の敵にされ、露骨ないじめにもあっていた。
或る事件がもとで、学校を辞める事になり、音楽の道へ行きたいと、親を拝み倒して、音楽学校に入学し、そこではクラシック音楽を徹底的に学び、気がついたらビートルズの事など、とうに頭になく、かといって、クラシックの世界で食べて行けるほどの環境も才能もなく、トホホな感じの毎日を過ごしていた。
作曲家を目指していたのに、副科のコントラバスが、なぜかかわれて、オーケストラへの誘いがあったにもかかわらず、
“一生ベースマンで過ごしたくはありません”
などという、不遜な発言がもとで、その学校も辞める事になった。
はっきり言って、自分の人生をなめてるんじゃないかと、我ながらあきれるような青春を過ごし、結局は中途半端なカメラマン!
誰にも自慢できない人生をおくっている。

さいたまのラッパーのIKUちゃんは、ぶよぶよデブで、いけてない。
ラッパーにあこがれるも、もともと街にはクラブもない。
仲間からも置き去りにされ、気がついたらひとりぼっち。
もう、どうしたらいいのかわからなくなって、おのれの信念やっぱりラッパーと、覚悟を決めて自分自身の運命を受け入れようとする。
映画を見ている僕にも、彼の人生がどうなるか、彼が何をすれば自分自身の生き方を見つけられるのかはわからない。
ただ、すごくよくわかること、かつては僕もIKUちゃんだったということ。ろくすっぽ考えもせずに、何となく毎日を過ごしていたただのお馬鹿ちゃんだったと言う事。そして今でも、いやさらに何も考えてないただのバカである。その事に気づいている今は、ただただIKUちゃんがいとおしい。うまく生きてほしいけど、しっかり挫折もしてほしい。
世の中は決してあなたの思いどうリにはならないのだ。
でもね、みんなそうなんだよ。だから仲間が大事だし、希望はすててはいけないのだと、
とりとめもなくじーんときたのでありました。
ライムスターの宇多丸さんは
”号泣め〜ん!!”だそうです。
| 見た映画 | 02:20 | comments(0) | trackbacks(0)
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